布団にもぐりこめば
明日がやって来る
10代、20代は
毎日、泣いたり笑ったり
ケンカしたり。
苦手な教科のテストや
一大事だった部活の大会や
噂話に一喜一憂する恋愛。
そんな騒がしい今日を乗り継いで
布団をめくって眠りにつくと
自動的に明日へと運ばれている。
それが当然の事だと
疑いもなく過ごして来た。
明日が来るのはあたりまえ。
今日の続きは明日また。
そんな幸せな夢の中に
生きていたから。
でもほんとは
あたりまえじゃないんだな。
「明日」という今日を迎えられたのは、あたりまえの姿をした
偶然と奇跡の結果だった。
それに気がつくと
身のまわりの世界や時間は、
それまでとは違う顔を見せるようになる。
感謝をかみしめる。
とはいえ
毎朝起きる度に奇跡に感謝してたら疲れ果ててしまうし、
早朝から猫のしまは腹が減ったと
私の顔をザリザリ舐めるし、
とっとと顔を洗って歯を磨いて
行動を始めなくてはならない。
資源ごみの日は
溜まったビールの缶も出さなくてはならないしな。
でも心の中に
「明日が来るのは
あたりまえじゃない」という事は
置いておきたい。
人生は短い。
だから
大切な人達には正直でいたい。
勇気を出して、
例え下手くそでも
気持ちを伝えたい。
上手く謝れない時でも
小さな一歩を踏み出す事。
目を見て笑う事。
ごめんねを受けとめる握手。
それらを
先延ばしにしてはいけない。
明日ははるか遠く、
手を伸ばして掴めるのは
今日だけなのかもしれないから。
この歌を初めて聞いたのは
20代の頃。
「夢よりはるかな明日へ」という
歌詞が不思議で妙に心に残った。
私にとって
夢の方がはるかに遠い憧れで、
明日は当然手に入るものと思っていたからだ。
今ならわかる。
「明日」は「夢」より
はるかな存在だ。
小さな一歩でもいい
言葉で伝えたいと思う。
まだ見ぬ明日に向かって
今日を漕ぎ続けよう。
#明日#おおたか静流#流れのままに
#千景#はるか#大好き